本と落語と旨いもの‥まあさんの東京街歩き日記

本と落語と旨いもの‥日々趣味にまつわることを書きたいと思います。ブログの素人もいいところ、暖かく見守っていただければありがたいです。趣味が共通の方との情報交換もできればなあと思っています。

三浦老人昔話 岡本綺堂

前回のアップからいつの間にか1ヶ月過ぎていました。。
コロナ禍のため勤務シフトが変わり、その影響か生活リズムが狂ってしまいまして、「ぼんやり」と1ヶ月が過ぎてしまったようです。
勤務シフトの変化にもようやく慣れ心機一転、再スタートであります❗️
ただ、外出は抑制気味で、寄席にはまだ行っておりませんし外食もオソルオソルといったところ、書くネタが少ないですね😥まあ、焦らずゆっくり、のんびり書いていきたいと思います❗️


- 三浦老人昔話 岡本綺堂

“半七捕物帳“を読み終え、久しぶりに岡本綺堂さんの著作を手にしました。
半七捕物帳は、新聞記者である作者(ストーリーテラー)が、元岡っ引きの半七老人のもとへ通い、江戸の町で起こった様々な事件を聞き書きしていくというものです。
本作では、その作者が半七老人から「この方も面白い話をご存知ですよ」と紹介され、三浦老人のもとに通うようになります。
この三浦老人は元は下谷で家主で、そこで見聞きした因縁話や怪談じみた話を語り始める…。
話の端々で岡っ引き半七の存在に触れられ、さながら半七捕物帳の“おかわり“といったところで楽しく読みました。
半七捕物帳もそうでしたが、本作もミステリ的面白さに加え、江戸の風情が生き生きと描かれていることにもその醍醐味があります。落語も愉しむ身としてはとても参考になる部分もあるというもの。

「とんだ三段目の師直ですが、勤めるところは屹っと勤める武蔵守…」
これなんか一読ではさっぱり分からない…ネットで調べ回ってどうやら知ったところでは…。
この一節は、謡にのめり込んだ旗本をして、「武士にありながら謡にはまりこんで巷の評判が悪いが、仕事はちゃんとやっている(ので本人は堂々としている)」というようなことの喩えなんですが…。
“三段目の師直“とは、仮名手本忠臣蔵の三段目に出てくる高師直(いわゆる忠臣蔵では吉良上野介ですね)のことで、平たく言いますと憎たらしい人物の喩え、一方の“屹っと勤める武蔵守“とは同じく高師直のことですが、武蔵守、幕府執事として尊氏に仕え成果をあげた人物としての喩え…素人のにわか調べですので誤謬はご容赦ください…でもそんなところかと…。当時(明治から大正)は、「三段目の師直といえば」なんてピンとくる喩えだったんでしょうかね、、

他にも同じような喩えや、言い回し(例えば「櫛を拾うのは苦を拾うとかいって、むかしの人は嫌ったもの」)はたくさんできます。
こんな感じで調べておりましたら、面白くなって前に進まないんですよね、、
時間はかかりましたが楽しい読書でした😁