本を好んで読むようになったのがここ10年くらいでして、、
それまでは、というと恥ずかしいくらい読書とは縁遠かったものですから、
学生時代にきっと読んでいるだろう、というような本をほとんど読んでおりません。
本書もそのような一冊で、人生折り返しきったような時点での初読みです。
本作はドラマ化もされて(ドラマもほとんど見ていない)話題になり、多くの人から共感を得たのでしょう…「これはいい!」と太鼓判を押した友人もいました…果たして自分はどのような感想を持つのだろうか、と思いながら手にしました。
小説として、非常に面白かったです。
上下巻600頁超の長編でしたが全く長く感じず、次へ次へと引き込んでいく展開は、まさに”青春小説の金字塔”でした。
主人公の大学生活を入学から卒業試験まで、主にテニス部を舞台に様々な人との出会いや別れが描かれ、その大学生活で主人公が生真面目にも思い続けた恋愛も物語の最後でほろ苦く締め括られます…後を引くような読後感。
…さてこれを学生時代に読んだらどうだったかな…物語の中と自分の周りがあまりに違うので、違和感を感じて読了できなかったかもしれませんね。