本と落語と旨いもの‥まあさんの東京街歩き日記

本と落語と旨いもの‥日々趣味にまつわることを書きたいと思います。ブログの素人もいいところ、暖かく見守っていただければありがたいです。趣味が共通の方との情報交換もできればなあと思っています。

赤ひげ診療譚 山本周五郎

誰もが知る山本周五郎氏の代表作…
小石川養生所を舞台に若き医生が、武骨な医長に反感を覚えつつも医師としての生き方に共感していく…八つの物語が連作短編集のように綴られ、医生の成長していく過程が描かれます…そして円満な結末に満足感に浸ることができます。
作中では印象に残る台詞が効果的に使われています。
「清らかで美しく、貪欲なのが人間だ。」
…真正面から言われると、はっとしてしまいますね。

剣客商売(十二) 十番斬り 池波正太郎

このところ同じパターンの繰り返しです…
前回の読後感想を書いてから4ヶ月も経ってしまいました。
その間、本は読んでいましたので、今更ながらではありますがコツコツと書いてゆきたいと思います。

さて、読後感想再開は池波正太郎剣客商売から…
本作は表題作の「十番斬り」が印象的で、小兵衛と大治郎親子がさまざまな事件が関わることになる…という話が多かったように思います。愛読していたシリーズも番外編を含めてあと八冊ほど(剣客商売読本は持っておりませんので…)になります。ちょっと名残惜しいですね。。

カラーでよみがえる 古今亭志ん生 (公開収録)

今年は、5代目 古今亭志ん生の没後五十年に当たるのだそうです。
さらには3代目 古今亭志ん朝の二十三回忌、先代 古今亭圓菊の十三回忌、先代 金原亭馬生の没後四十年(昨年)も重なる一門の節目の年ということです。
7月に発表された五街道雲助人間国宝認定も加わって、話題性も高まりました。

そのような背景からNHK「カラーでよみがえる 古今亭志ん生という番組が企画されたのでしょう…その公開収録へ行ってきました!

会場は、川口市の「SKIPシティ」…会場にはパネルの展示もあり期待が高まります。


こんな感じでモノクロをカラー化できるんですね。凄い、、

会場に入るとロビーのベンチなどに古今亭菊之丞がちょこんと座っておられたり、金原亭世之介杏寿さんの師弟が歩いていたり…古今亭一門の方にお会いできて得した気分です(桃月庵白酒師はいなかった…残念🥺)

当日は二部構成で、第一部がNHKラジオ第一放送の「真打ち競演」、第二部がNHK Eテレの「カラーでよみがえる 古今亭志ん生」の番組収録です。

第一部は「真打ち競演」
開口一番は金原亭小駒さん。
先代馬生師の孫になるんだそうです。若々しく「元犬」を…「志ん生、馬生、志ん朝」のお身内というだけで大変そうですが…頑張ってください!

その後、公開収録が始まり司会の牛田茉友アナウンサーが登場されます。
「真打ち競演!と申し上げますので拍手を願います」…と「拍手の練習」から始まりまして…結構、興味深いものです。

遂に師匠の口演が始まります…
トップバッターは文菊師。演目は「巌流島」
マクラはいつもの「自分から滲み出る“品”がジャマで落語が演りにくい」系で始まり、登場人物がたくさん出てくる噺をキレよく演じられ…やっぱり文菊師の噺は面白いなあと感心しきり…。

そして人間国宝雲助師のご登場です!演目は「お直し」
雲助師の口演を聴くのは初めて…自分の不明が恥ずかしくなるくらい…素晴らしい!
芸の素晴らしさはこの上なく…またマクラや後のトークショーでの語り口は、飄々としていて素敵な噺家さんだなあと感じます。さん喬師と同年代、「真打ち試験」同期でいらっしゃるとも別の機会に知りました。
これからは寄席や落語会で追いかけなくては…白酒師との親子会なんてないかな…人間国宝だしチケットとれないか…とか思いが膨らみます。

第二部は「カラーでよみがえる 古今亭志ん生
過去のNHKの収録映像はもちろんモノクロなのですがAIの技術を利用して“カラー化”したのだそう。
客席から何から、志ん生師の顔のアップさえカラー化(当たり前)されていて、トークショー出演の文菊師から、「モノクロ映像は見たことあるが、カラー化すると顔の表情がリアルにわかる。これは「別物だ」」という感想がもたらされます。「色がついた」ことを超える何かがあるようです。

演目は「風呂敷」志ん生師の得意演目の一つなんだそうです。ちょっと高い声質、早口でまくしたてる語り口で映像中のお客さんとともに会場のお客さんの大きな笑いも誘っていました。雲助師からは「志ん生師のフラ(滲み出る可笑しさみたいなもの?)も楽しんでください!」とも…。

その後のトークショーは、文菊師を進行役に、雲助師と池波志乃さんが登場されます。
志ん生師と交流のあった方々が写るモノクロ写真をカラー化したものを題材に孫弟子とお孫さんになるお二人の昔話が本当に面白く興味深いものばかりでした。

ラジオは9月16日(土)、テレビは17日(日)の放送なのだそうです。
しっかり復習しなくては!!

談春浅草の会 浅草公会堂 2023年5月6日

談春五夜”で談春師の素晴らしさに出会ったのが一年前…。
gomahsango.hatenablog.com

今年は談春浅草の会”と銘打った独演会で同じくGWの浅草公会堂での開催です。
“真打昇進予行演習”とは、弟子のこはる改メ 小春志(こしゅんじ)師の真打昇進披露の予行演習ということだそうです。

演目は…

“ご挨拶“は、師弟並んでのもの。
師弟の距離感はいろいろなんでしょうが、弟子へ向けてのダメ出し混じりの“ご挨拶”が続き、厳しいんだなあ、なんて思っていたところ、一言「どこに出しても恥ずかしくない噺をやる」と餞(はなむけ)の言葉があり、ほっといたしました。小春志師の益々の飛躍を期待です。

その小春志師の演目が「お見立て」
昨年の談春五夜では粗忽の釘を演って面白かった記憶がありますが、パワーアップしておられ…花魁と杢兵衛さんの間に挟まる若い衆の演じっぷりがはまっていて、なかなか素晴らしかったです。
また、どこかで聴いてみたい…そう思いました。

どんと構えた談春師は「桑名舟」「百年目」
いずれも初めて聴く演目です。
「桑名舟」では講釈師が延々と語り続けるのが聴きどころ…流石の一言です。
「百年目」は、“本寸法”の芸者遊びに興ずる大店の番頭さんがおかしいのなんの。終いのところでは、しっかり人情も聴かせて…やっぱり、談春師は素晴らしい!

甲府のうまいもの 〜 鳥もつ丼(奥藤本店/甲府市)

鳥もつ丼(奥藤本店/甲府市

甲府旅行で何か一つ地元の旨いものを食べたい…ほうとうか?鳥もつ煮か?迷いましたが、地元の有名店であり、鳥もつ煮の発祥店というお蕎麦屋さん“奥藤本店”で、“鳥もつ丼”(税込1,080円)をいただきました。

(帰りかけの時間に撮影したので暖簾をかけてないし行列してませんが…)
GWの最中の有名店ということで、お昼時に到着したところやっぱり行列でした…。
幸い20分程度の待ち時間で入店、お目当ての“鳥もつ丼”を注文しまして…来ました!


一言、旨いです。醤油砂糖の甘から味、鳥もつはレバーや砂ずりなど、色々入っていて、ぷりっとしたり、コリコリとしたり食感もさまざま…。この旨さでこのお値段ですから行列するのも肯けます。また、お蕎麦を注文されているお客さんも多く、お蕎麦も美味しそうでした。

美味しそうなメニューが並んでます。一回の来店だけではとても堪能しきれないですね。

甲府へ来たら、ほうとうもいいですが、鳥もつ丼、お勧めです。また、行きたいなあ。

武田信玄 縁の地を訪ねてみました

新田次郎氏の武田信玄を読み、また、池波正太郎氏の「夜の戦士」を読み、いつか躑躅ヶ崎館”があった場所を訪れてみたいと思っておりながら、なかなか時機に恵まれずでしたが…「天気が恵まれそう」だということで思い切り…5月3日に甲府へ日帰りの旅行へ行ってきました。

こちらが念願の躑躅ヶ崎館”跡地…現在は武田神社として人々が集まる場所になっています。


立派な社殿や宝物館の展示物も見応えがありましたが、敷地内にはこのような“遺構“と思われる場所が広がっています。こちらは“西曲輪“跡とのこと…石垣が当時を偲ばせてくれます…。

武田神社から徒歩15分程度の場所に武田信玄公の墓所がありました。
周りは住宅街で、その一角にこのような墓所が存在しています。



この旅、結構な強行軍だったので(武田信玄とは縁もないし…)甲府城跡は駆けるように通り過ぎる予定でしたが、天守跡まで登ってみると、富士の遠景が素晴らしかった!登ってよかった…。


甲府城跡から徒歩で40分弱のところに甲斐善光寺があります。
武田信玄公が当地へ信濃善光寺のご本尊を移したことが始まりなんですね。

当山は、開基武田信玄公が、川中島の合戦の折、信濃善光寺の焼失を恐れ、永禄元年(1558)、御本尊善光寺如来像をはじめ、諸仏寺宝類を奉遷したことに始まります。板垣の郷は、善光寺建立の大檀那本田善光公葬送の地と伝えられ、善光寺如来因縁の故地に、開山大本願鏡空上人以下、一山ことごとくお迎えいたしました。その後、武田氏滅亡により、御本尊は織田・徳川・豊臣氏を転々といたしましたが、慶長三年(1598)信濃に帰座なさいました。甲府では新たに、前立仏を御本尊と定め、現在に至っております。(甲斐善光寺HPより)

長野の善光寺へは昨年、一人旅で参詣して素晴らしい伽藍に感動した記憶も新しく…。
本家の善光寺と同じく当地の“金堂”“山門”も素晴らしいものです。
“金堂“には、ちゃんとびんずる様もいらっしゃいましたので、ちょっと驚きです。
“お戒壇巡り“もできるのだそう(残念ながら時間がなくてこちらも断念)。
<金堂>

<山門>

【おまけ】善光寺駅〜ワンマン電車〜草津温泉
甲斐善光寺から電車を使って甲府駅へ戻り当地の温泉(銭湯)の草津温泉を目指しました。
…なかなか渋い善光寺駅無人駅なんですね、ホームから富士山が望めます)


…生まれての初めてワンマン電車で少し戸惑いましたが、無事甲府駅へ到着
(乗る時に「開くボタン」を押して「回数券」を受け取る→到着駅で「支払う」システム!)

甲府駅から徒歩約30分のところにある草津温泉を目指します…
外見は地元の銭湯ですね…確りした温泉で源泉掛け流しなのだそう…地元の方が羨ましい。沢山歩いたのでお湯が身に沁みました…ちなみに入湯料は430円也!


こちらの温泉で疲れを癒し、この旅は締めくくり…また、こんな日帰り旅行やりたいなあ。次はどこへ行こうかな。

静岡の旨いもの 〜 げんこつハンバーグ (さわやか/静岡)

げんこつハンバーグ (さわやか/静岡)

静岡旅行の二日目…

桂宮治師匠がラジオ番組で「“美味しい“で有名なハンバーグの店が静岡にあるので行ってきた」と話されていたのをきっかけに「一度食べてみたい」と思っていたのが“さわやか“のハンバーグです。

ちょっと観光地化もしていて、待ち時間が2時間超えというのも日常茶飯事だそう。
“さわやか ハンバーグ”で検索すると「初心者向けさわやか攻略法」的な記事がたくさん出てきます。
げんこつ大のハンバーグを店員さんが目の前で切り、仕上げをしてくれる演出だとか、オニオンソースがイチオシで、ソースをかける前にまずは岩塩で食すべしだとか…。

静岡旅行の二日目には「行かない手はない」とばかりに「さわやか」へ伺ってきました。
伺ったのはJR静岡駅にほど近い“さわやか 新静岡セノバ店“です。

開店1時間前くらいに配布される整理券のため1時間30分前から並び(20人弱がすでに先着)…整理券を受け取り…辿り着きましたのが“げんこつハンバーグランチ”(税込1,375円)です!

噂に違わずまた、宮治師匠のおっしゃる通り旨かった!
肉の美味しさをしっかり味わえるハンバーグです。岩塩で食すべし、というのは本当にその通りで、もしかするとこれだけでもいいかも、という感じです。
こだわりのつけ合わせの野菜も美味しかった…。

また行かなくては!(静岡にもまた行かなくては)