本と落語と旨いもの‥まあさんの東京街歩き日記

本と落語と旨いもの‥日々趣味にまつわることを書きたいと思います。ブログの素人もいいところ、暖かく見守っていただければありがたいです。趣味が共通の方との情報交換もできればなあと思っています。

2023-01-01から1ヶ月間の記事一覧

朝が来る 辻村深月

辻村深月さんの初読みです。 女性の作家さんの小説をまとめ買いした際に、そう言えば読んだことないな、という気持ちで購入したままになっていたのを手に取ることに…。 一言、素晴らしかった! 物語の構成や展開が読むものを掴んで離さなかったというのでし…

家康、江戸を建てる 門井慶喜

しばらく積読していた本書ですが、今年の大河ドラマの主人公が家康だということで手に取ることに…。著者の門井慶喜さんの作品も初読みになります。 利根川の流路を変える大工事、あるいは貨幣の鋳造など、“江戸”を日本の中心地として作り上げる(建てる)物…

勝手にふるえてろ 綿矢りさ

2023年の1冊目は綿矢りささんの「勝手にふるえてろ」です。 「蹴りたい背中」を初読みしたのが、2021年の年末でしたから1年ぶりの綿矢さんの作品ということになります。 gomahsango.hatenablog.com 繊細で鋭敏な語感を持っておられる作者の文章は、読んでい…

2022年の読書まとめ

1年間で読んだ本の冊数はというと… 2019年 41冊、2020年 36冊、2021年 34冊…そして2022年 21冊でした。 本を読みたいという思いは強いのですが、日々の生活になると読書の時間が後回しになりがち…。 冊数が第一ではないですが、それだけ本との出会いが減って…

三遊亭白鳥独演会 ムーブ町屋 2023年1月9日

今年の初笑いは、三遊亭白鳥師匠の独演会であります。 演目は… ひとつ目の「トーク」から爆笑に継ぐ爆笑… 「ワタクシは普通に暮らしているだけなのに、いろんなコトに出会います…」 という前置きからの「サウナで出会った少しコワい人との話」「豊島区民プー…

AX 伊坂幸太郎

「グラスホッパー」や「マリアビートル」などの流れを汲んだ作品で、本作は、ある殺し屋“兜“が主人公。 極度の恐妻家である“兜“が稼業からの引退を考えることから物語は進んでいきます。 独特の緊張感を孕んだ描写と展開は素晴らしく、“兜”の引退は成るのか…

やっさもっさ 獅子文六

才気にあふれ孤児院の運営に奔走する妻 亮子(ただしあくせくと奔走する真の目的は別にあり)と敗戦により虚脱症になってしまった夫 四方吉(ただし謎の行動あり)を、一癖も二癖もある登場人物が取り囲みドタバタ劇が繰り広げられます。 獅子文六氏の描く若…

剣客商売 十一 勝負 池波正太郎

久しぶりに「剣客商売」を手に取りました。 前作の第十巻は2021年に読了したもので、すでに1年以上経過…本当に久しぶりになります。 読後の感想はさらに数か月経過しているわけですが…。 印象に残ったのは本編の題名となっている「勝負」。小兵衛にとっ…

樅ノ木は残った 山本周五郎

大藩取り潰しを目論む幕府と、その目論見に立ち向かう仙台藩の家老、原田甲斐の闘いを描いた大作です。 独自の解釈による”原田甲斐”像を造り上げ、1600ページを超える長編を長いと感じさせずに、最後まで読者を惹きつける物語の展開は見事の一言。 山本周五…

新選組三部作 子母澤 寛 ~ 新選組縁の地を訪ねてみました

新選組の史跡巡りの”予習”として読んだ三部作(新選組始末記、新選組遺聞、新選組物語)は面白い本でした。 gomahsango.hatenablog.com ”予習”も済ませて…計画していた新選組縁の地の訪問です!新徳寺 新選組の前身である浪士組を率いた清川八郎が大演説をぶ…

明るい夜に出かけて 佐藤多佳子

とある事件が原因で、大学を休学してコンビニバイトをしながら一人暮らしを始めた若者が、徐々に成長していく物語…。 作者の佐藤多佳子さんは、こよなくラジオを愛する方のようで、ご自身も愛聴していた深夜番組を主人公、富山も聴いています。バイト、ラジ…

ラーメン/唐揚げ(京都 中華そば 高安)

ラーメン/唐揚げ(京都 中華そば 高安) 京都のラーメン店には旨いところが多い、というのは有名な話。 今回の旅行でも、旨い店の一つに行ってみたい…ということで、家族推薦の「中華そば 高安」に伺いました。 たまたまなのですが入店がランチ終わりギリギ…

バナナ 獅子文六

金持ちの台湾華僑の息子 龍馬が、車欲しさに叔父から譲ってもらったバナナの輸入権をもとに金儲けを目論む物語…取り巻く友人、ガールフレンド、つけ込む大人たちを巻き込んだ活躍が描かれます。 窮地に陥った龍馬を救ったのは…獅子文六氏の小説はエンタテイ…

ナポリタン/コーヒー(京都 イノダコーヒ)

ナポリタン/コーヒー(京都 イノダコーヒ) 京都のイノダコーヒには、ちょっとした思いがあります。本当に昔の話ですが…小生が高校の修学旅行のときに伺う機会を逃したことを皮切りに、その後も何回か京都へ仕事や旅行で訪れたもののやはりご縁がなく…今度こ…

蝶の戦記 池波正太郎

「火の国の城」の重要な登場人物である“於蝶”の活躍を追いかけるように、本作を手に取りました。 「火の国の城」は江戸幕府成立直後の物語ですが…、 「蝶の戦記」は遡り、川中島から姉川の合戦に至る時代の上杉謙信と主人公、於蝶との関わりを中心に物語が描…

満月弁当( 京都 河しげ )

満月弁当(京都 河しげ) 京都の旅行にて、めったに食べられないものをいただこう…ということで思案を重ね…池波正太郎氏の「食卓の情景」でも触れられていた「河しげ」で、名物の”満月弁当”をいただくことにしました。食卓の情景 (新潮文庫)作者:正太郎, 池…

火の国の城 池波正太郎

池波正太郎氏の忍者小説で、若干の設定の違いを含みつつも、登場人物が重なり描かれる一連の作品があります。「忍者丹波大介」(角川文庫)の解説に習い、物語中の時間の流れに沿って順番に並べると…凡そ、 夜の戦士→蝶の戦記→忍びの風→忍びの旗→忍者丹波大…

京都のあちらこちら

11月3日から二泊三日で京都に行ってきました。 色々な場所を巡ることができ素晴らしい体験ができましたので、写真を中心にご紹介します。ご存じの場所が多いでしょうがお付き合いくだされば…。高台寺 北政所ねねが家康の支援のもと建立したとされる寺院で…

卵の緒 瀬尾まいこ

瀬尾まいこさんのデビュー作が本書に収められている「卵の緒」。 血の繋がりを超えた家族愛…というようなテーマは「そして、バトンは渡された」にも見られ、本書はその出発点なのかもしれません。 「そして、僕は何一つ繋がりのない妹、育子ととても仲が良い…

粟ぜんざい(神田 竹むら)

粟ぜんざい(神田 竹むら) 「かんだやぶそば」で美味しいおそばを堪能してぶらぶらしていますと… この界隈はさまざまな有名店がひしめき合っていてついつい立ち止まってしまいます(笑) 家族から「ぜひ入りたい」の声にもあと押しされて「竹むら」で甘味をい…

せいろうそば/天たね (かんだやぶそば)

せいろうそば/天たね (かんだやぶそば) 12月30日に年末の買物にでかけまして…大晦日に一日早い「年越しそば」を求めて”かんだやぶそば”に伺ってきました。 言わずと知れた名店です…開店(11時30分)40分前に着いたところ、すでに行列…「11時か…

この落語家を聴け! 広瀬和生

落語の記事で触れてもいる本書なのですが、筆者がまさに「今聴くべき!」噺家さんを紹介してくれる一冊です…初版は約12年前になるのですが…今も活躍されている噺家さんが多く紹介されています!本職はロック系を扱う音楽誌の編集長という筆者が、落語会や…