本と落語と旨いもの‥まあさんの東京街歩き日記

本と落語と旨いもの‥日々趣味にまつわることを書きたいと思います。ブログの素人もいいところ、暖かく見守っていただければありがたいです。趣味が共通の方との情報交換もできればなあと思っています。

聖の青春 大崎 義生

早逝の天才棋士として語り継がれる村山聖さんの生涯を綴ったノンフィクションの作品
やっと読むことができました。
幼少期に重い腎臓病を患ったため、通学すら難しく入院生活を続けざるを得なかった小学生が、将棋に出会いその才能を開花させる物語が綴られています。
両親、師匠の献身的な支えを得ながらプロ棋士となり、本人が夢と描いた名人位へ手が届くかも…という場所にまで上り詰める濃密な一生には感動を覚えます。
作中に登場する彼が住んだアパート、定食屋(閉店がニュースになっていました)は、メディアや本作で知ったファンが訪れる名所にもなっているだそうで…確かに本作を読んでいると訪れてみたいと思ってしまいます。
作り物ではない事実がもつ凄みが胸に迫る作品でした。