本と落語と旨いもの‥まあさんの東京街歩き日記

本と落語と旨いもの‥日々趣味にまつわることを書きたいと思います。ブログの素人もいいところ、暖かく見守っていただければありがたいです。趣味が共通の方との情報交換もできればなあと思っています。

そばと私 -季刊「新そば」編

今年最後の一冊は、「そばと私」です。
(先日、獅子文六展へ行き、同氏の作品にしようかなと思いつつ、こちらに手が伸びてしまった次第…)

そば好き、そば通の方は世の中多いですね、私もおそば大好きですが、蘊蓄を傾けるほどではありません…いわゆる名店といわれるそば屋さんも何軒かお邪魔した程度…。

この本は、季刊誌「新そば」に掲載された、所謂有名人の方々の「そばと私」にまつわるエッセイをまとめたものです。お一人、4、5頁ですからすいすいと読み進むことができます。
比較的古くに綴られたものが多く、筆者の多くが鬼籍に入られています。
芸能人、棋士、学者、経済人…幅広い分野の方々が文章を寄せておられますが、例えば、江戸英雄氏(元三井不動産会長)といった往年の大経済人が室町/砂場の思い出を綴っていたり、落語界からは立川談志師がそばに縁のある演目を挙げながら江戸っ子とそばについて語っておられたり…とても読み応えがありました。
それにしてもそばについて語る、語れる方は多く…そういった意味でそばは不思議な食べ物ですね、これがうどんやそうめんではこういう本にはならなかったのでは、と思ったり…。

さて、今日は大晦日…今夜は年越しそばをいただくこととします!

そばと私 (文春文庫)

そばと私 (文春文庫)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2016/09/02
  • メディア: 文庫

ツリーハウス 角田光代

角田光代さんの作品は「八日目の蝉」以来…その作品を読んでから6年以上経過していますから、相当の時間が空いたことになります。
ふと手にした本作は、新宿の角筈といいますから現在の都庁からもう少し西寄りの場所に中華料理店「翡翠飯店」を営む一家三代の物語です。
戦前、戦中、戦後、高度成長期からバブル崩壊を経た平成までという非常に長い時間が物語の中で経過していきます。
その時間の中で、平凡な家族のある意味、波乱万丈の人生、意外な過去が丁寧に三世代に亘って描かれます。
登場する藤代家の人々はまさに時代時代を映し出すような人生を歩みますので、もしかするとこの一家は存在するのではないか、そんな現実感を読む者に与えます。
作者の角田光代さんは「八日目の蝉」では数奇な運命を辿る母娘を丁寧に描きましたが、本作はそれ以上の時間軸をもってどこかリアルな家族物語の三代記を見事に描ききっていました。
もう何作品か追いかけてみようかな、と思わずにはいられません。

ツリーハウス (文春文庫)

ツリーハウス (文春文庫)

【番外編】うなぎ 伊勢定の大丼 

日頃、旨いものを綴っておりますが、基本的に自分の財布でいただいたものを載せております。
今日(12月27日)はその線から外れてしまいますが、美味しかったので【番外編】として紹介させていただきます。
本日、両親から誘われまして家族とともに日本橋に店を構えるうなぎの「伊勢定」へ行ってきました。
平日のランチタイム、伊勢定も満席です(皆さん懐が暖かいようで…)。
店員さんの図らいで4階のカウンターに通されました。
親からご馳走してもらったことになるのですが、“うまき”と“大丼”をいただくことに…。
うまきは、一人ずつ小分けにしていただいて…

美味しいです❗️細くきったうなぎをふんわりとだし巻きが包んでいて…絶品です。
添えたショウガと大根おろしがとても合います…。
こちらが、大丼…。

関東風で蒸したうなぎを目の前で焼いてくれたところを手際よく丼に盛ってくれます。
一口運べば…柔らかく、味はしっかりタレと相まって美味しいこと❗️
これも目の前で羽釜で炊いたご飯が美味しいこと…ご飯だけでもいけそうな…。
うなぎがおそらく一尾でしょうかボリュームも満点です。
写真にはうまく写りませんでしたが、肝吸いも絶品でした。贅沢な出汁に意外としっかりお醤油で味付けがされているようで、濃厚な蒲焼を食べた口にもお吸い物の味がキリッと伝わってきます。

完食すれば満腹…幸福です…。こういった贅沢、たまにはいいかなあ。

店名:うなぎ 日本橋 伊勢定
所在:中央区日本橋室町1-5-17

元町 ウチキパンと中華街 皇朝(肉まん)

神奈川近代文学館へ“獅子文六展”を観に横浜へ行った訳ですが…。
遠出して手ぶらで帰るのも何だしということで、少し道草いたしましょう。
横浜は土地鑑もなく事前の調べもしませんでしたので…。
石川町→元町&中華街→旨いもの→お土産→ウチキパン&皇朝(肉まん)
という単純な発想で二軒を回ることとしました❗️
こちら、ウチキパン…有名店ですね平日の午前でも結構お客様がいらっしゃいます。

買ったパンがこちら…。

左からイングランド(360円)フルーツブレッド(270円)チーズブレッド(250円)
まず、感激したのが意外とお値段が手頃なこと…一つ一つのパンがとてもボリュームあります。
お味は勿論、“さすが”の一言…全部逸品でしたが、チーズブレッドが“直球の味”で好みでした❗️

さらに中華街へ…

来る機会も少ないので孔子廟へ行ってみましたが…拝観料(100円ですが)がいるんですね…ちょっと引いてしまい、遠くからの拝観で終了してしまいました🥺

さて、皇朝に着きました。看板が派手ですね❗️

お土産に4種類(肉まん、黒胡麻あんまん、チャーシューまん、抹茶あんまん)15個セットです。
1個100円(税込)とは有難い❗️

家で蒸していただきましたが美味しいですね、肉まんのアンの味付けがとても美味しい…ショウガが効いていて、絶妙の味です❗️また食べたいなあ。。
《 ウチキパン 》

皇朝

獅子文六展 神奈川近代文学館

愛読しております獅子文六の没後50年を記念した“獅子文六展”へ行ってきました。
場所は神奈川近代文学館…私としては遠出になります…。
JR石川町駅から運動がてら徒歩20分ほど…登り坂にふうふう言いながら、文学館の所在する“港の見える丘公園”へ到着しました。

今日は曇り空で絶景とはいえませんが、遠くにベイブリッジも見渡せるなかなかの景色です。

お目当てはこちら、近代文学館です…ポスターも掲示されてます!
建物はこんな感じ…。

妻が割引券を手に入れてくれましたので、入館料500円→350円(うーん、安い)を支払い入館です。
撮影はここだけOK…。

平日の開館直後でしたので館内はガラガラ…入館者は私だけだったようで…。
展示内容はといいますと…実は350円の入館料でしたのであまり期待しなかったのですが…驚きの充実ぶりでした❗️
スライド上映は3本で約25分、展示物の良い予習になります。
展示は獅子文六さんの様々な作品にまつわる貴重な原稿や写真、文学座立ち上げなど演劇人としての業績など、本当に見応えありました❗️

今年の締めの読書は獅子文六の作品にしようかなあ…。

獅子文六のおすすめはやはり…これかな…。

悦ちゃん (ちくま文庫)

悦ちゃん (ちくま文庫)

レストラン大宮 ハンバーグ デミグラスソース

テレビで紹介されることも度々の有名店、”レストラン大宮“のランチへ行ってきました。


浅草へは何度も足を運んでいますが、ちょっと高級ということでなかなか足が向かわず…今回奮発して行ってみることに…。
開店前に到着しましたので、入り口の案内をみて思案いたします。何食べようかなあ😋

開店は11時30分、私以外には5、6人位でしょうか行列ができて無事入店…ハンバーグステーキを注文いたしました❗️
まずは、ミネストローネが出てきます…。

濃厚でなんと美味しいこと❗️
味はキリッと引き締まってトマトの酸味と旨味が引き立っています。チョコっとのっかったクルトンとチーズがアクセントになって…本当に美味しいです。
そして来ました、ハンバーグステーキです❗️

こちら、”肉々しいハンバーグです“と店頭の看板で紹介されています。
そのとおりで、パン粉だとか玉ねぎだとかつなぎがほとんど使われていないのではないでしょうか…粗挽き肉がしっかりした食感で…濃厚なデミグラスソースと相まってなんと美味しいこと‼️
噛み締めるほどに肉汁が口の中に広がっていきます❗️ご飯と合います、たまらないなあ。
付け合わせのポテトのチーズ焼きも美味…そのままいただいても美味しいのですが、残ったデミグラスソースとともにいただくとこれまた絶品です。
あっという間に完食してしまいました。
カウンターでいただいたので、コックさんが手際良く、様々な料理をどんどん作っていくのを見ることができました。まだお若い方と見受けましたが鮮やかな手際にいたく感心しました。
本日のお代は2,250円(税込)、値段を裏切らない満足度です。
ランチだけでもまだまだ多様なメニューがあるようで…たまに奮発してまた来たいなあ😋

店名:レストラン大宮
場所:台東区浅草2−1−3

池袋演芸場 12月下席 昼の部 2019年12月24日

先々週に笑納めと思って鈴本へ行ったのですが、年末のお休みをいただけましたので、時間もある…ふと思い立ちまして池袋演芸場へ行ってきました。
笑納めの“納め直し”であります…平日の寄席はなかなか行く機会ありませんしね、、
さて着きました、池袋演芸場であります。

(写真は帰りがけに撮りましたでの夕方のもです😓)
本日のお目当てはと申しますと、三遊亭白鳥師匠❗️

さる落語ブログでは“面白ければそれでいい!”と紹介されておりました…😅
初めてですし、どんな感じでしょうか、期待が高まります。
平日昼の寄席ということで「空いてんじゃないかなあ」と開場15分前に着きましたら、既に60〜70人の行列です❗️
「もしかして白鳥師匠人気⁉️」改めて自分が初心者であることを思い知るわけであります…。

ぼんやり並んでおりますとプチハプニング?が…。
演芸場が入っているビルから「おじさん」が出てきて、大音声、「こんな日に(クリスマスイブのこと?)こんな噺家(もしかして白鳥師匠?)聴きにきちゃだめだよ、もっとマシな噺家のところへ行きなさい‼️」というようなことをおっしゃいます…ようく見ると…喬太郎師匠でした😋
行列の一同、どう反応していいかわからず…喬太郎師匠は、じゃ楽しんで、とばかりにニッコリ笑って手を挙げて颯爽と去っていかれました。拍手がパラパラっと…ああ、写真撮ればよかったかなあ。でも、撮っちゃいけないのか。

さて木戸銭を払いまして切符をもらって“地下2階”の演芸場へ…ほとんど満席です。
とはいえ、空いてる席を確保しまして、お客様をキョロキョロ…なんだかいつもと違うなあと感じていたのですが…私がよく行く鈴本や浅草より圧倒的に若い(20代〜30代)お客様が多いようです。しかも女性も!…少しだけアウェー感を抱きつつ寄席が始りました。

今日の演目は(相変わらず私の心覚えです…敬称略もご容赦ください)…。

三遊亭ふう丈 新作(電気家族)
三遊亭天どん 新作(クリスマスの夜に(サンタ泥))
橘家文蔵   二人癖(呑める)
柳家小ゑん  新作(ミステリーな午後)
柳家さん喬  長短
柳家あんこ  ウルトラマンかっぽれ
桃月庵白酒  富久
三遊亭白鳥  富Q

印象に残った噺家さんと演目を…。
天どん師匠は、今年のGW、令和元年元日(5月1日)の浅草演芸場ホール、人間国宝小三治師匠の直前でゴロゴロ寝っ転がったり圧巻のパフォーマンスを披露して小三治師匠目当てのお客様を完全に“引かせて”しまったのが印象的…ところが今日は“ホーム”です😉(開口一番で、前座の方いわく「今日のトリは白鳥でございます。自由の国へようこそ!」でした!)…ちょっと人情噺っぽい“サンタ泥”、面白かったです❗️
小ゑん師匠…相変わらず面白い…マクラでさん喬師匠のことを「ス◯ベなスヌーピー」とやったのには会場、これやばいんじゃないの?なんて思いながらの大爆笑でした。
さん喬師匠…「自由の国」の流れの中で、しっかり締めてくださいます。スヌーピー問題?も軽くマクラでいじって…“長短”、素晴らしかったです…さすがです。
白酒師匠…来る白鳥師匠の“富Q“の予習として、本物の“富久”を15分の圧縮版でやってくれました❗️やっぱり白酒師匠、素晴らしい❗️
満を辞しての登場は白鳥師匠…下積み時代の経験も下敷きにした白鳥師匠版”富久“で、噺自体は人情噺のようなのですが、随所…というより“ほぼ全面”に散りばめられたギャグが爆笑を誘います…これはクセになりそう😅

演芸場を後にしますと、もう日も暮れていました。池袋はクリスマスイブ真っ盛りでした。

いけふくろう“もクリスマスの装いです。

そういえば、去年のクリスマスイブも落語会(さん喬師匠一門会)だったなあ。
あとで八代目・桂文楽師の”富久“を復習してみようかな😋

天どん師匠もご出演、令和元年の寄席のレポートはこちらです!
gomahsango.hatenablog.com