本と落語と旨いもの‥まあさんの東京街歩き日記

本と落語と旨いもの‥日々趣味にまつわることを書きたいと思います。ブログの素人もいいところ、暖かく見守っていただければありがたいです。趣味が共通の方との情報交換もできればなあと思っています。

自由学校

獅子文六さんは、読んでいて元気が出る作家さんです。

作者の戦後初の新聞連載小説が「てんやわんや」。これに続く新聞連載がこの「自由学校」だそうです。
題名からいつ学校の話になるか読み進めましたが、学校の話ではありませんでした(笑)。
ある夫婦のケンカを発端とした夫の家出を軸に、夫婦が、とりまく人々が戦後の「自由」について考え、たくましく生きていく話でした。
まさに自由を考え学ぶ学校のようでした。

勿論、作者一流の味わいで、物語はユーモアに溢れています。
そして、戦後の新たな価値観「自由」を時としてシニカルに描いています。未だに瑞々しい感覚にあふれた作品です。

作者の戦後の有名な作品で「青春怪談」というのもあるようです。こちらも読まなくては…。

自由学校 (ちくま文庫)

自由学校 (ちくま文庫)