本と落語と旨いもの‥まあさんの東京街歩き日記

本と落語と旨いもの‥日々趣味にまつわることを書きたいと思います。ブログの素人もいいところ、暖かく見守っていただければありがたいです。趣味が共通の方との情報交換もできればなあと思っています。

雲霧仁左衛門 池波正太郎

池波正太郎氏の作品の読後感想に「人物造形が素晴らしい」と何度書いたことでしょうか。
本作も大盗賊“雲霧仁左衛門”の世界にすっかりと引き込まれていきます。
雲霧仁左衛門は限られた部下にしか素顔を明かさぬ謎に包まれた人物…これに立ち向かうのが、安倍式部率いる火付盗賊改方の一団…雲霧一味とこれを追う火付盗賊改方の闘いが描かれていきます。さらには江戸幕府尾張徳川家の暗闘の物語も交錯して、読むものを飽きさせません。
そして、物語の結末は、いかにも雲霧仁左衛門の人物造形に相応しい締めくくり…。
大満足の作品となりましたが、前後編1300ページを超える長編に、遅読の私は読了まで、ほぼ1ヶ月を要してしまいました。もう少し早く読めるようになりたいものです。

ミックスフライ 七條(神田)

玉屋柳勢師匠のTwitterで知り、予てから行きたかった洋食店“七條”でランチをいただきました。
因みに師匠のTwitterは神田界隈の美味いもの情報がたくさん紹介されていて、とても楽しいものです(フォローさせていただいてます)…もちろん、落語も素晴らしいです!

神田駅から歩いて5分もかからない場所で…店構えも綺麗です。
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ビブグルマンでも紹介されているとのことで、行列するかな…と開店15分ほど前に並び始めました。
さて、何を注文しようかな…。ランチメニューはどれも魅力的です。
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並び始めは、幸い前から3番目でしたが、開店直前には15名ほどの行列になっていました…無事、入店してカウンター席に通されます。

最後までチキンカツを頼もうかと思ってました…洋食店でチキンカツを食べさせてくれるところが少ないような気がするので…悩んだ結果、人気の“ミックスフライ”を注文すると…来ました!
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最初に、エビフライにレモンを絞っていただくと…程よく下味のついたエビが風味よく、なんとも美味いです…さらにタルタルソースを乗せるとこれがとても合います。
エビフライは見た目以上にボリュームがあり、弾力のあるエビが堪能できます、、これが二本もあるので大満足です。
次なるアジフライは、下味にほんのりとカレー風味がします…レモンだけでも美味しいのですが、タルタルソースで一口、テーブルの中濃ソースで二口…本当に美味しい。
最後に、クリームコロッケを…これが濃厚なホワイトソースの味でたまりません…一口目はレモン、二口目は中濃ソースでいただきました。
添えて提供される柔らかいキャベツのサラダ、マヨネーズが効いたポテトサラダも逸品で真に美味。

隣の席の方もやはりミックスフライを注文してましたが、店員さんに(テーブルに無い)「醤油を…」と頼んでおられました。アジフライに醤油…これもいいですね、次回トライしたいです。

このご時世で外出も避けがちでしたが、たまの外食に大満足でした!

店名:七條(シチジョウ)
場所:千代田区内神田1-15-7

ギンギラ★落語ボーイ 三遊亭白鳥

前回、更新してからあっという間にひと月半経過…。
在宅勤務の比率が上がって読書時間が激減しました…どうやら自分は電車の中でしか読書の意欲が湧かないようです(トホホ)。

さて、そんな中でも読んだのがこちら…三遊亭白鳥師匠の長編小説です!
2011年の初版ですから、かれこれ10年くらい前の作品なんですね、、
主人公は、白鳥師匠とは真逆(?)で古典落語を愛する二つ目さん…ところが古典落語への愛は空回り、足掻けば足掻くほど裏目に出て仕事は減る一方…。この窮地を救うのは意外にも…。
小説を読み進めると、白鳥師匠の新作落語を聴いているような心持ちになります。
奇想天外な展開はご愛嬌…物語の締めくくりはなるほど…ということで…。
白鳥師匠の世界に浸れます…寄席に行きたくなるなあ。

青が散る 宮本輝

本を好んで読むようになったのがここ10年くらいでして、、
それまでは、というと恥ずかしいくらい読書とは縁遠かったものですから、
学生時代にきっと読んでいるだろう、というような本をほとんど読んでおりません。

本書もそのような一冊で、人生折り返しきったような時点での初読みです。

本作はドラマ化もされて(ドラマもほとんど見ていない)話題になり、多くの人から共感を得たのでしょう…「これはいい!」と太鼓判を押した友人もいました…果たして自分はどのような感想を持つのだろうか、と思いながら手にしました。

小説として、非常に面白かったです。
上下巻600頁超の長編でしたが全く長く感じず、次へ次へと引き込んでいく展開は、まさに”青春小説の金字塔”でした。

主人公の大学生活を入学から卒業試験まで、主にテニス部を舞台に様々な人との出会いや別れが描かれ、その大学生活で主人公が生真面目にも思い続けた恋愛も物語の最後でほろ苦く締め括られます…後を引くような読後感。

…さてこれを学生時代に読んだらどうだったかな…物語の中と自分の周りがあまりに違うので、違和感を感じて読了できなかったかもしれませんね。

2月、3月、4月の読書まとめ

この3ヵ月は本当に忙しくて本を読んでやっとのことで感想書いて…という感じでした。
今後は少し落ち着く…といいのですが…。
3ヵ月で11冊…冊数はそこそこ読んだんですね、、

- 2月
gomahsango.hatenablog.com
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- 3月
gomahsango.hatenablog.com
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- 4月
gomahsango.hatenablog.com
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強運の持ち主 瀬尾まいこ

瀬尾まいこさんの作品は四作目の読書になります。
登場人物は、皆“いい人“で安心して読めます。たまに読むと、肩凝りよろしく、頭の中が凝っていたことがよく分かります。読後はそれが少し柔らいで…。
人と関わることが嫌で、占い師になった女性が主人公ですが、恋人に、占いの師匠に、そして占いを通じて様々な人との間に、繋がりができて…やがて人と繋がることに幸せを見つけるという…。
四話収録された短編の中では、いちばん最初の“ニベア”がよかったかなあ。
またもう一作読みたい、そう思わせてくれる作家さんです。

強運の持ち主 (文春文庫)

強運の持ち主 (文春文庫)

獅子 池波正太郎

短編“錯乱“を読み、その余韻のまま手に取った一冊です。
“錯乱”は堀平五郎の視点に比重が置かれた描かれ方ですが、“獅子”は信濃の獅子こと真田信之の視点を中心にその大往生までが描かれます。
同じテーマで二回も愉しませてくれる、池波正太郎氏の腕前を堪能できます。

獅子 (中公文庫)

獅子 (中公文庫)